世界文化遺産登録勧告決定!

既に報道でご承知の方も多いかと存じますが、5月4日ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」より『明治日本の産業革命遺産九州・山口と関連地域』について、推薦案件の名称を『明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業』と変更したうえで、世界遺産一覧表への「記載が適当」と勧告がなされました。

イコモスの勧告を受け、6月下旬からドイツでひらかれるユネスコ世界遺産委員会において世界遺産一覧表記載可否について審議がなされます。

 

鹿児島磯地区の仙巌園にある反射炉を中心とした『旧集成館』および『旧集成館機械工場(尚古集成館 本館)』もその構成資産の一つです。

これらは、幕末、欧米列強に対抗するため、薩摩藩第28代藩主島津斉彬が始めた集成館事業の遺産です。鎖国で外国人から直接技術指導を受けられない時代であったにもかかわらず、わずかな資料を頼りに、当時日本にあった様々な技術を応用することで、磯地区にアジア初の近代洋式工場群を築いたのです。

 

実は、薩摩切子もこの集成館事業の一つとして誕生しました。

斉彬は、欧米列強に対抗するためには軍事力の増強だけでなく、国力を豊かにすることが重要だと考えました。そして、紡績、薩摩焼、薩摩切子等の製造やガス灯の実験といった社会インフラにも力を注いだのです。その考え方は「富国強兵」という言葉で後の明治政府にも受け継がれ殖産興業政策に繋がっていきました。

 

今年は期しくも島津薩摩切子復元30周年。集成館事業により薩摩切子が誕生した当時の、職人たちの苦労や情熱に想いを馳せて薩摩切子を楽しんでみてはいかがでしょうか。