島津薩摩切子には、「二色被せ」という技術を用いて作られたアイテムがあります。
通常、薩摩切子は色のついたガラスと透明なガラスの2層でできていますが、二色被せはさらにもう1層色ガラスを重ねた、合計3層でできているのです。
今回は、その二色被せの色彩の魅力についてご案内したいと思います!
二色被せのラインナップは、瑠璃金(るりきん)・瑠璃緑(るりみどり)・蒼黄緑(あおきみどり)の3色。
実は、この鮮やかな色合い、鹿児島の自然をヒントに作られているのです。
瑠璃金は、夕日が沈み、暮れなずむ空のグラデーションを表現しています。
瑠璃緑が表現しているのは、南国の海の蒼さ。
絶えず表情を変える、透き通った海のような色彩を表しました。
蒼黄緑は、新緑の瑞々しさにインスピレーションを得て生まれた色。
陽の光を浴び、いきいきと輝く植物の生命感を表現しています。
鹿児島が持つ豊かな自然の美しさを、ガラスに映し取りたい…
そんな想いで研究を重ね、生み出された3色の薩摩切子たち。
その色彩美には、自然への憧れと尊敬の念がぎゅっ!と込められているのです。
次回は、二色被せのデザインの秘密についてお伝えしたいと思います!