復元逸品 銚釐のおはなし 

復元逸品を語る上で絶対に外せない作品があります。
それが銚釐。
「ちろり」と読みます。

銚釐は、江戸末期に流行した急須型の酒器のこと。
薩摩切子で出来た銚釐は、大変高度な技術を駆使して作りだされています。

 

使われているのは、透明ガラスでつくられた胴体の2面に部分的に色を溶着する「部分被せ(ぶぶんぎせ)」という技法。
色ガラス部分には、六角籠目文という薩摩切子らしい繊細な文様が刻まれています。

また、本体に3か所の突出部を溶着し、そこに銀の金具をかぶせて把手をつなぎ合わせています。
ガラスと金具の精密な削り合わせを必要としていて、大変高度な技術が必要なのです。

往時の職人の技術力の高さを物語り、また、現在の職人の英知を結集して復活を遂げた銚釐。
美しく、そして凄味すら感じさせる名品の輝きを、ぜひご覧くださいませ。